「耕して天に至る。是、貧なり。」
オープニング~禿げ山の島の俯瞰に「林光」の主旋律、そしてこの中国故事が・・・
貧農一家が懸命に生きている。厳しいながらも淡々とした生活。そのなかで「喜び」や、やがて訪れる大きな「哀しみ」。
監督:新藤 兼人
主演:乙羽 信子・殿山 泰司
サイレントではない。
「声」はあっても「台詞」が無いのだ。
が、その分、音と音楽と影像が一体となり見事な表現になった。
私の中で、日本映画のベンチマークです。
乙羽信子の亡骸は、監督によりこの作品の舞台となった宿祢島に散骨されたという。
02.12.6 BS NHK 21:30より放映
▲これを観る迄「棚田=農耕民族の美しい原風景」の代名詞のように安易な考えだった…
一家離散した廣島の没落豪農の末っ子だった監督ならではの作品…
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上映会:東京国立近代美術館 フィルムセンター
4月4日(火)-5月28日(日)
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この映画の要、台詞の無い音と映像について膝を打つ評に出会った。