961 & 987

空冷 英二気筒 & 水冷 独六気筒

曾野綾子の「透明な歳月の光」

いつも歯切れ、小気味よいエッセイ(産経新聞 毎週金曜連載)

■46「人間はまず正当に、過不足なくものが見えることが大切なのだ。」03.2.21

~自分の国が長距離ミサイルも核兵器も持っていて、武器も売っているのに、人の国がそれらのものを持ったりしてはいけない、というのは身勝手だ。こういう理論は暗い部屋に老眼で乱視の人が住んでいるようなもので、筋道がよく読めないのである。

もちろんアメリカは、自分の国には良識があり暴走しないから大丈夫なのだ、と言いたいのだろうが、「私を信じて…」などと言う人を信じる人はばかだということになっている。「私を信じて…」と言った女性を信じてひどい目に遭った男たちも話は、昔から実につきることなく、今に至る間で未だ教訓的に続いているのだから。」

■106「結局、税金で戻ったということ」04.4.23

~上村司イラク臨時大使が、十七日イラクイスラム聖職者協会のクベイシ師と会って二人のジャーナリストの引き渡しを受けた時、感謝を伝えたはずの川口外相の談話に不満が述べられたという。それは礼金がまだ支払われていないか、額が少なすぎるということだ。すべての関係は婉曲な言葉と現実的な金、という二重構造になっているのがアラブの文化だから、現実的には五人は日本政府の出した金(つまり国民の税金)で賄われて帰って来たのである。

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